名古屋大都市圏で暮らす ③

河合塾の講義がありませんので,しばらくの間,名古屋大都市圏で暮らしてみます。

おはようございます。
時刻はまもなく午前7時となります。

大垣駅からは複数の盲腸線が発着していますが,本日は樽見鉄道樽見線に乗車します。
6・7番線ホームにある乗車券売場にやってきました。
しかしながら,営業時間外となっており,経営状況の厳しさが伺えます。

とはいえ,この時間帯はそこそこの通勤・通学者が乗車しています。

大垣駅を出発してしばらくは,JR東海道本線と並行に東へ向かいます。

JRの列車に追い越されました。

JR東海道本線から北に分岐すると,

すぐに東大垣駅です。

ひと駅目で,いきなり列車交換(行き違い)のためしばらく停車します。

妖怪のような名称ですが,奥に見える大型ショッピングセンターの名称です。
樽見鉄道の年間輸送人員の約2割が利用するドル箱駅。

中間地点の本巣駅に到着。
樽見鉄道の本社と車両工場があります。

本巣駅での10分ほどの停車時間を利用して,1日フリー乗車券を購入しました。
利用日の年月日,それぞれの欄のスクラッチを削るタイプのものです。
2カ所以上削ったら無効になるとの記載があり,少し緊張しながら慎重に削ります。

盲腸線と知りながら,樽見駅をめざして北上します。
石灰石の鉱山とセメント工場が見えます。原料指向型の工業業種の代表例です。
かつてはこの樽見線をつかってセメントの貨物輸送も行われていました。

こちらは砕石として利用する粘板岩の採石場のようです。

ついに,谷汲口駅からは車内が貸切状態となりました。

ということで,
かぶりつきます。

「かぶりつき」とは,鉄道用語で,車両の先頭付近に乗って,前方の景色などを熱心に眺めることをいいます。

山岳区間に入ると,木々も色づいてきています。

1時間あまりで,終着駅の樽見駅に到着。

樽見駅から先は,かつて福井県大野市を経て石川県金沢市までの延伸構想がありました。
鉄道は行き止まりの盲腸線では,地域の利用者にとって利便性が悪いだけではなく,旅行者にとっても,行ってまた戻ってくるというのでは旅情に乏しく,貫いて向こう側につなげてこそ次の目的地への夢が広がるものです。

樽見駅周辺の根尾地域を歩きます。
静かな山里です。

「御姥様の水(おんばさまのみず)」とよばれる湧き水がありました。安産にご利益があるそうです。

さて,本日の目的地のひとつめ,
根尾谷断層のなかでも,中地区にある左横ずれ断層のようすがわかるスポットです。
根尾谷断層は,この地域を震央として1891年(明治24年)に発生した濃尾地震によるものです。

茶の木の列がもとの畑の境界にあたり,奥にある地盤が左方向に水平にずれたことがわかります! 畑の境界の茶の木の列は,もともと手前から奥のほうにまっすぐ連なっていたわけです。

田園地帯の中を歩いて,再び樽見駅に戻ります。
害獣除けの電気柵が張り巡らされていますが,ちょっと触ってみたいという衝動に駆られます。

樽見駅から大垣駅方面にひと駅戻って,水鳥駅へやってきました。「みどり」駅と読みます。

駅前に火葬場があります。
超高齢社会には好立地といえるかもしれません。

水鳥駅の近くには,本日の目的地のふたつめ,
「根尾谷地震断層観察館・体験館」があります。

断層観察館である以上,活断層の真上に建物を建てないと役割を果たせないのですが,地震災害の面からは極めて危険な立地条件の施設ともいえます!!

入場券を購入し,エントランスに入ると,
激しい音と光で地震の演出が!

まずは地震資料館へ。
30年以上前に開館した施設ですので,昭和レトロ感の漂う館内ですが,古い地震計なども展示されており貴重です。

ボタンを押すと,模型の断層が音を立てながら動きます。
昭和レトロ感全開の展示物です。5回くらいボタンを押しました。

地下観察館に入ります。

断層の断面がはっきりとわかります。
地下の断層を直接見ることができる世界で初めての施設で,開館した1992年には約8万人が訪れたそうです。休館日を差し引いて,平日も含めて平均1日あたりおよそ260人の入館数は,なかなかの数字です。

震度6程度の地震動を体験できる地震体験館というのも併設されていますが,実際に揺れるわけではなく,3Dシアターということで気分が悪くなるだけですのでスルーします。

いよいよ,断層全体が見渡せる展望台へ。

草が茂っており少しわかりにくいかもしれませんが,左奥から右手前に向かって直線状に地盤にひび割れが入り,奥のほうの地盤が隆起しています。

ちょっと滑稽な気もしますが,集合写真が撮れる設備もあります。
こんなところで集合写真を撮って喜ぶヒトは,学校の1クラス40名のうち地理マニアの2名程度,約5%と推測できます。

水鳥駅へ戻り,樽見線で大垣駅へ戻ります。

この駅名表示板は,アメリカ合衆国のラストベルトに負けず劣らずマガマガしく錆びています。

大垣へ帰ってきました。

街を歩行していますと,面白い地名を見つけました。
「歩行町」と書いて「おかちまち」と読むようです。
東京にある「御徒町」もビックリ!
これは読めないですね。日本史の知識が必要な地名です。

大垣には一風変わったカツ丼があるということで,「朝日屋」にやってきました。

カツが卵でとじられていますが,その上にさらに泡立てた卵がふわっとのせられています。ヴィジュアル的なインパクトもさることながら,カツとごはんに卵が絡み合い,美味しくいただきました。

大垣駅からJR東海道本線に乗車し,名古屋を通り越えて安城駅へ。本日の宿泊地です。ホテルにチェックインした後,再び出かけます。

愛知県の安城を中心とする地域は,大正末期から昭和初期にかけて,“日本デンマーク(日本のデンマーク)”とよばれました。この明治用水の建設によって安城ヶ原の開発が進み,農業先進地域として知られました。

さて,本日の麺類 × 鉄道の“麺鉄”は,「もろこしうどん」という麺類があるということで,JR東海道線,愛知環状鉄道を乗り継いで岡崎市の中心市街地にやってきました。
ライトアップされた岡崎城が見えます。

さて,「もろこしうどん」ですが,雑穀のモロコシではなく,とうもろこしのほうです。
溶き卵にとうもろこしがたっぷりで,なかなかのインパクトです。お出汁にはとろみがついています。

お腹が満たされたところで,安城へ戻ります。

!?

岡崎警察署のみなさん,これ,
「車道」通り抜け禁止!!
じゃないのでしょうか?
または,歩道ということばを使うなら,
「歩道間(歩道と歩道の間)」通り抜け禁止!!
とするべきでしょう。
看板をつくる前に校閲が必要です。

「安城市図書情報館」。
帰り道に偶然見つけました。スタイリッシュな建物だったので,撮影しました。

なんと年間の来館者数は100万人を超える図書館らしいです。
スゴい!!

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