今朝は,ことでん瓦町駅からのスタート。
ことでん(高松琴平電気鉄道)は,高松市中心部にあるこの瓦町駅をターミナルに3路線を保有する地方私鉄です。
意外にも駅ビルが大規模で驚きました。
かつての京浜急行電鉄で使われていた車両が走っています。
琴平線へ北へ2駅だけ乗車し,終点の高松築港駅へ到着。JR高松駅の最寄り駅です。ホームは高松城址の石垣に接しています。
改札を出たところが,高松城址の西門です。
JR高松駅から,特急「しまんと」に乗車しJR予讃線・土讃線を通って大歩危駅へ向かいます。
列車は1時間ほどで,中央構造線に沿う断層山地の讃岐山脈を一気に駆け下りて,徳島県西部の交通の要衝,阿波池田駅へ滑り込みます。中央構造線を横切るのは,早くも5回目です。
車窓から三角末端面が見えます。中央構造線の断層運動と吉野川の侵食作用でできたものと推定されます。
阿波池田駅を過ぎると,土讃線は小歩危(こぼけ),大歩危(おおぼけ)の渓谷沿いを走ります。
大歩危駅に到着。
ホーム上には「かずら橋」のオブジェがあります。今回は行きませんが,子どもの頃に渡ったことはあります。
駅を降りて,周辺観光に出かけます。
大歩危・小歩危の祖谷渓付近は,かなり山の上のほうにまで民家が建っています。観光客から見れば,あんな山の上で暮らすのはたいへんだろうなと感じるようです。
ただ,実は山の上の尾根筋のほうが,日当たりがよく,地形の傾斜が比較的緩やかになるため農地を確保しやすく,交通往来にも都合がよいのです。近年になって,谷筋に鉄道や国道が開通し,観光客は谷筋側から見上げるため,スゴいところに民家が建っているように思うわけです。
典型的な“V字谷”です。
渓谷を下に眺めながら,「祖谷そば」をいただきます。
太くて短く麺が切れやすいのが特徴です。
あれは,アンパンマン列車ですかね。
国道の地点標。
こういうのを見つけると,ちょっとうれしいものです。
大歩危駅前に戻ってきました。
スーパーマーケット「歩危マート」が営業中!
「天ぷ~ら」も販売しているようです。
「歩危マート」,地元では略して,
やはりそうでした。
想像どおり!
繁盛しているのでしょう。2号店もあります。
「ザ・地場産(じ~ば~さん)」の看板に,
信楽焼のタヌキや妙な人形も置かれています。
JR土讃線で再度,徳島県西部の交通の要衝,阿波池田駅へ戻ってきました。
昭和時代のシリーズ映画「刑事物語4 くろしおの詩」冒頭シーンのロケ地となった場所です。
ここで,JR徳島線の特急「剣山(つるぎさん)」に乗り換えて,現つるぎ町の貞光駅へ向かいます。
キハ185系の車内。
表示板は昭和テイストです。
貞光の街は,うだつの上がる立派な歴史的建造物が残っており,かつての繁栄が偲ばれます。
芝居小屋,映画館として利用されていたのでしょうか。
昭和時代の日本映画のポスターなどが掲出されていますが,残念ながら閉館しているようです。
さて,今回,この街にやってきたのは,「半田そうめん」がお目当てです。
土産用に乾麺で販売されているところはあるのですが,冬場に直接食べられるところはほとんどなく,今朝こちらのお店を予約しておきました。
「折目邸 遊懐」。
古民家を改装し,宿泊施設とそうめん食堂になっています。
“おひとりさま”であるにもかかわらず,個室に通されました。
「半田そうめん」は,太い麺が特徴で,モチモチとして食べ応えのあるそうめんです。
貞光の街を後にして,佃駅にてJR徳島線から土讃線に乗り換え,中央構造線に沿う断層山地の讃岐山脈を一気に駆け上ります。6回目の中央構造線越えです。
2駅目が,“秘境駅”として有名になり過ぎてしまい,もはや“秘境駅”ではなくなった「坪尻駅」です。
普通列車に乗車するとスイッチバックが体験できます。
徳島県側から香川県側へ向かう場合は,駅ホームに入線して停車した後,後退して引き上げ線に入り,再び進行方向を変えて本線の勾配を上ってゆきます。
塩入駅で下車。
日本最大の灌漑用ため池「満濃池」周辺を散策します。
「世界かんがい施設遺産」に指定されているようです。
なんじゃい,それ!
登録数は世界で142施設,日本が登録数が最多の国で47施設。
なんじゃい,それ!!
なかなか立派な堰堤です。
平面形がアーチ型になっており,この向こう側に水が貯えられています。
塩入駅に戻ります。
JR土讃線には,このような“勝手踏切”が,ところどころに出来ています。
鉄道事業者が設置した正式な踏切ではなく,地域住民が慣例的に線路上を通行している場所です。
さて,塩入駅から再び,JR土讃線で徳島方面へ向かいます。
この夕方の時間帯は,ちょう列車ダイヤ上,“秘境駅”の坪尻駅に約10分間滞在できます。
しかも,本日は運よく,鉄ヲタ同業者が誰も下車しませんでした。
“秘境駅”を文字通り貸切状態で堪能することができます!!
伊野行き普通列車を見送ります。
何にもない駅。
駅しかない駅。
最寄りの木屋床(こやとこ)集落へ向かう道があります。
が,これ,果たしてほんとうにつながっているのでしょうか?
こちらが駅の全体像です。
画(え)になる“秘境駅”の鉄道シーンの写真を撮ることができました!
何といっても,同業者の鉄ヲタが1人もいないからです。
うれしい限りです。
夢のような約10分間はあっというまに過ぎてしまい,琴平行きの普通列車がやってきました。
鉄ヲタだけではなく,一般の観光客もやってくるようになってしまい,一種の“テーマパーク”化した坪尻駅ですが,今日は偶然にも運よく,かつての“秘境駅”体験をすることができました!
琴平駅に到着。
和洋折衷の駅舎ですね。
南海道の旅も,舞台を西へ移したいと思います。
多度津駅で,JR土讃線から予讃線に乗り換えて,特急「しおかぜ」で西へ向かいます。
昔ながらの讃岐名物。車内でつまんでいます。
ロングセラー商品にはハズレはありません。
約2時間で,本日の宿泊地,愛媛県の松山駅に到着です。
本日はここまで。
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