あてどのない旅へ 4日目

今朝は取手駅からのスタートです。
昭和時代の人間は,取手といえば,まず「取手二高」が思い浮かびます。高校野球甲子園大会の常連校でした。

これから関東鉄道常総線に乗車します。
照明器具をはじめ,列車案内やホーム番号の表示板に昭和時代を感じます。

「常総線・真岡鐡道線共通一日自由きっぷ」を使います。関東鉄道常総線全線と真岡鐡道の下館-益子間のフリーきっぷです。さらに,益子焼窯元共販センターでの記念品交換券までついているお得なきっぷです。

取手-水海道間は複線ですが,このディーゼルカーが走る非電化区間となっており,とてもレアな私鉄路線です。

駅名表示板や広告看板の書体に味がありますね。

ただ,南側の取手-水海道間は通勤路線,北側の水海道-下館間は地方ローカル路線といった性格をもつため,鉄道ファンの評価としては,やや中途半端な印象です。予備校界でたとえるならば,かつて存在した“ECC予備校”といったところでしょうか。

80分以上かかって終点の下館駅に到着。
表定速度は遅いですね。やはり,“ECC予備校”です。

ここで真岡鐡道に乗り換えます。

「鬼滅の刃」ですかね。

真岡駅までは,全ロングシート車両とクロスシートの設置された車両の2両編成で運行。

真岡駅でクロスシートの設置された車両が切り離され,終点の茂木駅まで全ロングシート車両1両のみで運行。

逆でしょ!!
全ロングシート車両側を切り離すべきです。

こういう“鈍感”な運用が,鉄道ファンの支持を失います。河合塾と同じです。

70分ほどで終点茂木駅に到着。

現在,鉄路は茂木駅で途絶えていますが,この先に未成線の建設跡が残されています。

国鉄長倉線は,完成直前に太平洋戦争の混乱で未成線となってしまいました。

終点の先にも,ずっと路盤がつづいています。

茂木駅の駅舎には,「平成そば」というそば屋があります。
こんな山間地の小集落の駅で,温かいそばを食べられるのは貴重です。

さて,益子駅まで引き返します。
車両記号は,そのまま「モオカ」。

おもに日用品の陶器生産で知られる益子にやってきました。
「益子焼」は小学校の社会の授業で,最初に耳にしたような記憶があります。

益子焼窯元共販センターで,記念品をいただきました。
箸置きでしょうか。

登り窯があります。

釉薬によって仕上がりが全然ちがいます。
左から2つ目と4つ目がいいですね。

益子古城跡。

古城跡にあったオブジェ。
うしろの冬木立と重ねてみました。

連れて帰りたかったのですが,
重くて割れるので,あきらめました。

街の観光案内地図。
さすが,陶器の街です。

立派な茅葺きの「曲家(まがりや)」を見つけました。
母屋と厩が平面形でL字型に配された日本の伝統的家屋の建築様式です。

一方で,こちらは美容院ですかね。
パブ・スナックの「来夢来人(ライムライト)」や「多恋人(タレント)」と相通ずるものがあります。

なかなかおもしろい街で,滞在時間が長くなりました。
真岡に戻ります。

真岡駅はSL型です。このヴィジュアルはちょっと驚きますね。

駅に隣接して,「SLキューロク館」があり,9600形蒸気機関車「キューロク」と旧型客車「スハフ44形」が展示されています。

真岡駅には車両基地も併設されています。

駅近くに「餃子舗宇都宮みんみん」の店舗があったので,ヤキ(焼餃子)とアゲ(揚餃子)をテイクアウト。

先日,宇都宮の本店では,ヤキとスイ(水餃子)しか食べなかったので,アゲが気になっていました。そのココロノコリを,これにて解消します。

下館行きの列車に乗る際に,ちょうど連結作業が行われていました。鉄道ファンの同業者は誰もいませんので,独占見学! 世間のオミクロン空騒ぎのおかげです。

真岡鐡道,もうひと駅,途中下車。
折本駅。国鉄時代からの駅舎が残っています。
鉄道ファンには,鬼滅の刃もSL型駅舎も不要です。

さて,本日最後の訪問地へ向かいます。
下館駅から再び,関東鉄道常総線の「水海道乗り換え取手行き」の列車に乗車。水海道駅で取手行きの別の列車と接続しているだけでで,それ「水海道行き」でしょ,とツッコミながら,4駅目の「大宝駅」へやってきました。
「コウンラツキー銅山」には到底およびもしませんが,なかなかのおめでたい駅名です。

次の列車が来るまで少し時間があるため,駅周辺をウロつきます。10分程度の時間があればだいたいウロつきます。

ここの民家は城跡なんですね。軒先に城址の石碑が刺さってます。

駅から歩いて3分,走って1分,ケンケンして2分のところに,「大宝八幡宮」という神社がありました。こんな小さな無人駅の近くに,こんな立派な神社があるとは驚きです。10分程度の時間でもウロつけば,こんな発見があったりします。

大宝駅に戻り,列車を待ってる間に日没となりました。
地平線の向こうに大宝が輝いているように見えます。

再び,下館駅に戻り,JR水戸線で宿泊地の栃木駅へ向かいます。

栃木市には,“岩下の新生姜”でおなじみの岩下食品の本社があり,“岩下の新生姜”関連のモノがあふれています。

うん,ポテトチップスですね。
本日はここまで。

ねっと ちきゅうげきじょう

Earth Theatre Online

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