襟裳の春 2日目

い・ろ・は・すのハスカップをもって,本日も車で3時間半かけてえりも町へ向かいます。
旅行ではなく仕事です。

ところで,高波などの被害を受けて2015年以来不通となっていたJR日高本線の鵡川-様似間が,先月末,復旧を断念して廃止されました。

厚別川の河口に架かる日高本線の橋梁です。
今にも列車が走ってきそうです。

旧大狩部駅にやってきました。
路盤が崩れて,線路がぐにゃぐにゃに曲がってしまっています。

踏切も撤去されています。

十分使える線路です。もったいないですね。
自動車が存在しなければ,
せめて帯広までつながっていれば,またちがった歴史を歩んでいたのかもしれません。

日高振興局管内で最大の都市圏にある静内駅にやってきました。管内で唯一マクドナルドが存在します。静内駅は,鉄道廃止後も,バスターミナル,観光センターとして機能するようです。

そして,奇跡的だったのが,静内駅にはそば・弁当店が継続営業していたことです。
鉄道ファンとしても著名な,日本の餅(もち)を愛して止まない河合塾英語科講師K氏に,すぐ写真を送ったところ,この奇跡にとても驚かれておりました。

この奇跡を前にして,思わずそばを注文してしまいました。
厚揚げではないのかと思うほどの厚さの揚げがのっていて,素朴な味わいです。

日高本線の沿線地域は,日本有数の競走馬の育成地です。

なかなかいい写真が撮れました。

馬の親子が,もう二度とやって来ない日高本線の列車を待っている画です。

おなじみギャンブルに造詣が深い河合塾地理科講師K氏にすぐ写真を送ったところ,とてもお褒めくださりました。

旧浦河駅も見ておきます。

そして,終着駅だった旧様似駅。
広尾までつなげてほしかったところです。
襟裳岬の様似-広尾は,室戸岬の奈半利-甲浦の状況とよく似ていました。

えりも町へ。
鉄道は通っていませんが,「えりも駅」があります。
国鉄未成線区間のえりも町に,鉄道に先行して国鉄バスが運行されたため,かつては駅業務が行われていました。JR広尾線の廃止,そして今回の日高本線の鵡川-様似間の廃止で,鉄道がやってくる夢は完全に潰えました。

さて,仕事に戻ります。

えりも港には,昆布を採る船がたくさんあります。

ソフトパンチというのは,北島三郎のような髪型なんですかね。

写真撮影を終え,時刻は14時となりました。新千歳空港のフライト時刻は19時45分ですので,そろそろ襟裳岬にも別れを告げます。

きれいな海岸段丘ですね。

途中,日高振興局管内で第2の都市圏である浦河を通ります。振興局所在地です。電線などを地中化,建物も外観が統一されカラフルなデザインの街並みが整備されています。

17時30分,千歳空港近くでレンタカーを返却します。
ちなみに,ここは巨大レンタカー村となっており,レンタカー店7つが集積しています。多数の自動車が並べられており,その規模に圧倒されます。やはり北海道では自動車社会の進行にはあらがえないことの象徴のようで,日高本線の大部分の廃止はやむを得ないということなのでしょうか。

レンタカー店からは,バスで新千歳空港へ送ってもらえます。
ということで,3夜連続で,

味噌ラーメンをいただきます。

2日前と同じく,新千歳空港ターミナルビル「北海道ラーメン道場」内の今回は「えびそば一幻」にて,“あじわいえびみそ”の味玉トッピングです。

さて,本来ならば,特急列車と新幹線で帰路につきたいのですが,片道10時間以上かかるため,仕事のスケジュールの都合上,今回はやむなく往復ともに味気のない航空機を使います。

関西空港到着後,ここからは南海ラピートに乗車。約54時間ぶりの鉄道乗車です。

2日間と少しの強行スケジュールでの
北海道への旅行ではなく仕事でした。
ありがとうございました。

ねっと ちきゅうげきじょう

Earth Theatre Online

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