絶海の孤島生活 2日目

おはようございます。
一昨日,昨日と早朝からの活動でしたので,今朝はゆっくり遅めの起床です。

600円の朝食券をもって,近所の商店へ。
600円以内におさめないといけないので,遠足のお菓子を買うときの気分です。

本日の午前中は,わたくしのみ1時間半,ドワンゴの仕事で東京~大阪~名古屋~南大東島をつないだリモート会議に参加。
通信環境も良好で難なく終了。情報通信技術の発展のおかげで,どこにいても仕事ができる利便性を実感します。

あとは,
「対面授業」さえ無くなってくれれば,年中,旅をつづけることができるのに~! 「対面授業」なんて,とっくにオワコン化した非効率な学習方法であることに,早く気づいてくれ~!と叫んだとて,行動を変えられないのが現代日本人の気質です。

ところで,本日,
おそらく日本で初めて,南大東島でリモート会議をした予備校講師となりました。

さて,午後からは島内の探索を再開します。
レンタカーでは味気がないので,原付バイクをレンタルして,島の風を直接肌で感じることに!

島のど真ん中には,廃止された旧南大東空港があります。
建物が残っており,ラム酒を製造販売する「グレイスラム」本社・店舗として,「南大東空港」の表示はそのままに,使用されています。

屋上からかつての滑走路を眺めてみました。
1997年に廃止されているため,現在は多くが緑で覆われています。

もちろん,南大東島のさとうきびでつくられた蒸留酒のラム酒「COR・COR(コル・コル)」をGET!
アルコールが苦手なK氏は,「Rum Cake(沖縄ラム酒ケーキ)」を購入!

「在所」集落へ戻ってきました。
小中学校前の道路に,島内唯一の信号機があります。
自動車などの交通量は非常に少なく,実質的には信号機は不要ですが,子どもたちが島外に出かけたり島外で生活するようになったりした際に備えて,信号機の役割など交通ルールの教育を目的に設置されています。

よい子が手を挙げて横断歩道を渡ってゆきました。

今日の昼間は,気温が26℃まで上がるようです。

自動販売機には,沖縄特有のドリンクが販売されています。やはり価格はやや割高です。

飲食店のお昼の営業時間は短く,次々と閉店してゆきます。
時刻は13時20分,昨日訪れた「大東そば いちごいちえ」にギリギリ滑り込み,今日は,「大東そば・ジューシーセット」を注文。“ジューシー”は沖縄風炊き込みごはんです。
一期一会ながら,二日に二度も来てしまいました。昨日と同じで,トウモロコシとコーヒーゼリーもついています。

南大東島は,石灰岩からなる隆起珊瑚礁のため,120を超える鍾乳洞があるらしいのですが,島の北西部にある「星野洞」は,これらのうち最大規模であるということで,やってきました。

入口を入ると斜坑があり,地下空間へと降りてゆきます。
上りは斜面型エスカレータが設置され,想像以上にデラックスなつくりです。
このぐらいの深さであれば,エスカレーターは要らないような気もしますが,バブル経済期に,交付金“1億円”を自治体にバラまいた「ふるさと創生基金」によって整備されたらしいです。

鍾乳洞内に潜入。
けっこうな広い空間となっています。


鍾乳石の状態が非常に良好です。

仕事柄,一般のヒトよりも多くの鍾乳洞を観てきましたが,どこでもそんなに大差はなく,正直なところ,この「星野洞」もあまり期待はしていませんでしたが,

!! 全然,“ちがいます”!

ソーダストロー(鍾乳管)です。

ドラペリー(幕状鍾乳石/カーテン/ベーコン)!

ほかの鍾乳洞と何がちがうかというと,鍾乳石の「色」がちがいます。
鍾乳石本来の色が維持されています!

観光地化された鍾乳洞は,鍾乳石の劣化をごまかすため,派手なカラーのライトをあてています。プロジェクションマッピングまでやる始末のところさえありますが,この「星野洞」は,派手なカラーのライトは使用されておらず,鍾乳石本来の色を観ることができます。

受付の島人にたずねたところ,ヒトがいない時はライトをこまめに消灯しているそうです。光があると,たとえば藻類などが付着してしまうなど劣化の原因となるためです。また,多くのヒトが入らないことも,自然のままの洞内環境を維持できている要因であるということでした。

鍾乳石本来の品質で勝負している「星野洞」は,日本一美しい鍾乳洞といえます。

仕事を失うのを恐れて経営者に媚びへつらう予備校講師,プロジェクションマッピングのような外見で生徒を引き寄せる予備校講師ではなく,炭酸カルシウム本来の品質で勝負できる予備校講師でありたいとココロに誓う2人でありました。

鍾乳洞内に何やら怪しげなものが隠されています!

泡盛(あわもり)を貯蔵しているようです。
南大東島には小中学校しかなく,高校に進学する場合は島を離れることとなり,中学校卒業時の「15の春」,ここに泡盛を貯蔵しておき,成人式の際に島に戻り祝い酒として飲むのだそうです。

洞内をじっくりと満喫し,地上へ戻ります。
エスカレーターは必要です。

見学後,受付の島人に「日本一美しい鍾乳洞でした。」と感想を話すと,「いや,“東洋一美しい鍾乳洞”がキャッチコピーとなっております。」と返答されました。

南大東島は,沖縄県に属していますが,1885年(明治18年)に先占を行い正式に日本領となった後,当初実質的に島を開拓したのは1900年以降に八丈島から入植した人々でした。その後,沖縄などからの入植者が増加し,八丈島系住民と沖縄系住民の対立もあったそうです。

日本領内でありながら,特例として町村制は施行されず,玉置商会から東洋精糖,大日本製糖と変遷した製糖会社が,学校,病院,交通,郵便,通信などを運営する特殊な自治体制がとられ,日本銀行券も流通させず独自の紙幣(物品交換券)を流通させていました。

1946年,アメリカ合衆国の軍政下において南大東村が成立,1972年に沖縄県が日本国に復帰し,現在に至っています。

このような経緯から,八丈島と沖縄の文化が混合しており,沖縄の他の地域ではあまりみられない地蔵信仰があったり,神社も多く存在したりと,独特の文化が形成されています。

こちらは,天然記念物のダイトウオオコウモリが生息する「大東神社」です。

西港近くにある「金比羅宮」。

墓地の墓石も,日本本土の形態と沖縄の形態が混在しています。

南大東島には,パチンコ(スロット)店があれば,ショートコースながらゴルフ場もあります。

この絶海の孤島にある「大東ゴルフ倶楽部」でプレーした経験は,イギリス・スコットランドの「プレストウィック・ゴルフ・クラブ」でプレーすることに,“或る意味”勝るとも劣らないと言うこと“も”できます。
ゴルフ場のオーナーの携帯電話に連絡すれば,20分ほどで駆けつけ開場してくれるということで,連絡します。

1人2,000円の格安料金!
日没まで自由にどうぞ,という島システムです!!

K氏は,昨年末の肋骨骨折以降,初の実践です。

日没近くまで楽しみました。

夜ごはんは,集落内の居酒屋「ろくさん」で島料理を。

刺盛り,魚天ぷら,ナワキリ(魚の名称)刺し。
魚天ぷらはウスターソースがついています。なんでもウスターソースをぶっかける大阪のおばちゃんと同じです。

そして“餃子”がウリだそうです。

ところが,この“餃子”,
ニンニクとニラを入れ過ぎているような。
野性味あふれていますが,ニンニクとニラの味しかしません。大阪でもたまにこういう餃子がありますが,島人はこれを餃子の味だと勘違いしているのかもしれません。大阪の「純華楼」の手作り焼きギョウザを食べていただきたいところです。

ねっと ちきゅうげきじょう

Earth Theatre Online

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