ノマドワーキング 1日目

やらなければならない仕事は山積していますが,しばらくは予備校の校舎など現場での仕事はないため,ノマドな旅に出かけることにします。

人生において,現実逃避というのはとても大切なことです。

まあ,とりあえず寒いので,山陽新幹線に乗って西へ向かいますかね。

ノマドな旅といえども,だいたいの行き先は決めないと先に進めませんので,新幹線は岡山駅で下車し,JR宇野線・本四備讃線で四国へ渡ることにします。

ところが,
ボケ老人,痴呆症老人,
いや,ホワイト社会では認知症老人というのでしょうか,
その認知症老人がからむ事件に巻き込まれ,児島駅でばん止むなく下車しました。

岡山県児島市は,日本のジーンズ発祥の地。
児島駅はジーンズだらけです。

瀬戸大橋で四国に入島。
坂出駅で特急「いしづち」に乗り換えて,西へ向かいます。

朝ですが,売店でドイツ風の地ビールと,えびかまぼこを購入。

簀巻きかまぼこは,プラスチックのストローで巻いて蒸してあるのですが,
これって,列車内などで直接食べる場合,どのような方法で食べればよいのでしょうか?
四国出身のヒトにうかがいたいです。

JR予讃線は,ところどころで瀬戸内海の海辺を走ります。

車窓から「エリエール」でおなじみの大王製紙の工場が見えます。

「エリエールのようなやつだなと言うと,妻はよろこぶ。」
「白くてやさしい,エリエールティシュー。」
というフレーズの昭和時代の地上波テレビCMを思い出します。
ただ,こんな会話は夫婦間で現実的には成立し得ません。

このあたりの川之江,三島は紙のまちです。
愛媛県は瀬戸内に位置し雨が少なく,中央構造線が通り山がちな地形のため,水田稲作にはあまり適さない一方,四国山地には和紙の原料となるコウゾやミツマタが自生していたことが,紙産業発展のひとつのきっかけとなったといわれます。

2時間強ほど特急列車を楽しんで,松山駅に到着。
昨秋に高架ホームが完成したようです。

旧ホームもまだ残されていました!
こちらのほうがなじみ深いです。

新駅の高架ホームの下は商業施設となっています。

“蛇口からみかんジュース”のプラントもあります!

JR松山駅から伊予鉄道の市内電車に乗って街の中心部に向かいます。

今回,松山にやってきた目的のひとつは,

「鍋焼うどん」!

といっても,一般的な“鍋焼きうどん”は,土鍋にえびの天ぷらやたまごなどが入ったものですが,松山のものはアルミ鍋で提供される別モノということで,“麺鉄”としては食しておきたいところです。
鍋焼うどん専門の老舗「ことり」へやってきました!

ただ,ハングルや中国語の表示からわかるように,こんなところにまでインバウンドの波が押し寄せています。

メニューはシンプルに2種類のみ。
少し以前までは,500円だったようです。

うどんは代金と引き換え!
こちらもシンプル。

極めてシンプル。

ゆえに,毎日でも食べたいですね。

雪が降ってきましたので,大街道(おおかいどう)商店街のアーケード街を抜けて,再び伊予鉄道の市内電車に乗り込み,もうひとつの目的地へ向かいます。

大街道駅から道後温泉駅まで路面電車にゆっくり揺られて10分強。

それにしても,コリアンの観光客が多いです。

愛媛県では「みかんご飯」というものが,家庭や給食で食されているそうです。
ダシにみかんジュースを入れた炊き込みご飯ですが,外食でなかなか提供しているお店がないのですが,この道後商店街にある

「道後たま屋」にみかんご飯でつくった「みかんおにぎり」が売られているということで,やってきました!

地鶏(378円〈税抜〉)と伊予牛(486円〈税抜〉)の2種類ありましたので,両方とも購入!!

閉鎖的といわれる四国地方にしては,ここの店員のおねえさんはとても押しが強く,大阪でも十分に商売をやってゆける逸材でした。

JR松山駅に戻り,特急「しおかぜ」に乗車。
車内で「みかんおにぎり」をいただきます。

みかんの酸味のあるごはんも,意外に違和感なく食べられます!
小ぶりにみかんくらいの大きさで,ヴィジュアル的に映えますね。

さて,愛媛県東端の四国中央市,川之江駅まで戻ってきました。
「書道ガールズ」の舞台となったところです。

駅前商店街は廃れています。

アーケードで覆われた商店街の交差点に自動車用の信号がついており,たくさんの自動車が通り抜けてゆきます。

駅から徒歩5分ほど,ラスタ栄町商店街を南に向かいます。
このギニアの国旗のようなフラッグは,どういう意味があるのでしょうか。

川之江駅から歩いて10分と少しくらいでしょうか,「紙のまち資料館」にやってきました。

現在の上皇,上皇后陛下も,天皇,皇后の時代にお見えになられています。

和紙の原料のコウゾやミツマタなども,間近で見ることができます。

講義内では,あたりまえのように「木材はパルプの原料となり…」などとお話ししていますが,この「パルプ」のイメージを頭に浮かべながら話を聴いているヒトは,ほとんどいないのではないでしょうか。

ゴミ捨て場かと思いましたが,
これも展示物のようです。

自然環境に悪いだけではなく,人間の知能にも洗脳という大きな害悪を及ぼす恐れがあります。

なんと!! 「風船爆弾」の模型があります!

風船爆弾は,大東亜戦争(太平洋戦争)中に日本が開発した兵器です。和紙をこんにゃく糊で張り合わせた直径10mの風船に爆弾と焼夷弾を搭載し,日本からアメリカ合衆国へ向け偏西風にのせて飛翔させ攻撃する作戦が実施されました。飛行高度を調節するための高度維持装置が取り付けられるなど,日本の高い技術が集約されており,9300発を放球し太平洋を越えて北アメリカ大陸に少なく見積もっても1000発が到達したといわれるスゴイ兵器です。

「風船爆弾」展示コーナーの資料は,かなりの充実ぶりです。

風船爆弾でお腹いっぱいとなった「紙のまち資料館」を後にして,
実際の製紙工場も見ておきますかね。

海辺まで歩いて,丸住製紙大江工場へやってきました。
原料の木材チップが積み上げられているのが見えます。

川之江駅からJR予讃線に乗って,またまた西へ。
本日の宿泊地最寄りの伊予西条駅で下車しました。
昭和時代の典型的な国鉄の中規模駅の建物です。

伊予西条駅には,「四国鉄道文化館」が併設されています。
もうかれこれ5年くらい以前になるでしょうか,ここはかつて「K塾鉄道マニア倶楽部」のメンバーとともに訪れました。
なつかしい!

伊予西条に”大穴”の宿泊地を見つけてしまいました!!

「ITOMACHI HOTEL 0」。

隈研吾プロデュースで,2023年に新築開業した宿泊施設です。
コンセプトは,「0からめぐる愛媛のたのしみ」。
省エネルギーと太陽光発電など再生エネルギーの機能を備え,実質的な電力消費をゼロにした日本初のゼロエネルギーホテル,
というのがコンセプトらしいです。

まあ,コンセプトは“最低”ですが,
なんと,1泊朝食付きで8,520円〈税込〉!!
現在の東京のホテル相場であれば10万円超えの条件です!
しかも,コリアン・チャイニーズ観光客にまだ存在がバレていませんので,静かに過ごすことができます。

繰り返しますが,コンセプトは“最低”です。
ただ,そこは隈研吾プロデュースだけあって,本音と建て前が使い分けられています。ゼロエネルギーホテルと言いながらも,“使い捨てスリッパ”が常備されおり,自分のようなハードなホテル利用者には本音のほうを理解するのは容易です。

自室へのアプローチも,美術館のようです。

お洒落な空間過ぎて落ち着かず,熟睡できなさそうな客室です。

夜ごはんは,地元のものが食べられるホテル近くの居酒屋で,海産物をいただきました。

ねっと ちきゅうげきじょう

Earth Theatre Online

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